椿山
- 作者: 乙川優三郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/11/09
- メディア: 文庫
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どの話も絶望の中でかすかに見える光を描いていて、それも救いを見いだすのは読者であって、各短編の人物が置かれている状況は厳しい。その絶望の状況が重くて、凹んでいる時に読むと少々しんどいかもしれない。
それでもなお、どの話も最後に主人公達が行き着く場所は、わずかではあるが明るく暖かいところであり、どん底の暗闇の中であるからこそ、印象的な輝きを放つ。
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