ジハード

ジハード 2 こぼれゆく者のヤーファ (集英社文庫)

ジハード 2 こぼれゆく者のヤーファ (集英社文庫)

 1で作者後書きや、乙一の解説であったように、この小説はもとはジャンプノベルというライノベ系だったものを一般向けに手直ししたものである。1を読んだ時は、躍動感があって軽さがあまり気にならなかったが、2はちょっと退屈になってきた。
 元々の小説に、一定の分量ごとに戦闘シーン、アクションシーンをいれなければならないという制約があったせいで、手直し後にもその傾向が残っていて、逆に真に必要な戦闘場面での緊張感や盛り上がりが削がれる。
 キャラが登場時には皆超人的に強く、その後新しいキャラが出てくると、そのキャラにやられるというパターンが多い。先出の強いキャラに勝つことによって新しいキャラの強さを表現するのも良いが、繰り返されると白ける。
 軽くて口当たりの良いスナック菓子という感じ。食べやすいが、飽きる。カロリーが高い割に栄養価が低い感じ。物語は面白いし、キャラも立っているけど、書き込みがあっさりしているし、起伏が少ないので物足りないのが残念。3、4も買っちゃったので読んではみるが、それから5、6を買うかどうか考えよう。(4)